2020年/日本語/日本/84分/ワールドプレミア
解説
心に秘めた「想い」をぶつけ合う、甘くて、ほろ苦い社会派映画。監督・脚本は、映像ユニット群青いろを主宰し、映画「東京リベンジャーズ」「凶悪」TVドラマ「仮面ライダー BLACK SUN」「プリンセスメゾン」の脚本家として活躍する髙橋泉。
あらすじ
写真家志望の女・遠藤日和は、雨宿りに忍び込んだ店で、ピエロのような化粧をした男・雨森と出会う。思わず撮った雨森の写真がSNSでバズったことから、日和は不純な動機で雨宮に近づく。「世界は笑顔で溢れるべき」と、街で風船を配る雨森に、日和はいつの間にか恋心を抱くが、事態は思わぬ方向へ転がっていく。人を好きになるってことを真摯に描くブラックコメディドラマ。
監督
髙橋泉
1973年生まれ、埼玉県出身。廣末哲万と結成した映像ユニット「群青いろ」によるデビュー作『ある朝スウプは』(03年)が国内外で高く評価される。主な脚本作品として『ソラニン』(10年/三木孝浩監督)、『100回泣くこと』(13年/廣木隆一監督)、『坂道のアポロン』(18年/三木孝浩監督)、『東京卍リベンジャーズ』(21年/英勉監督)、共同脚本作品として『凶悪』(13年/白石和彌監督)、『ミュージアム』(16年/大友啓史監督)、『朝が来る』(20年/河瀨直美監督)等がある
スタッフ&キャスト
監督/脚本 | 髙橋泉 |
---|---|
プロデューサー | 齋藤寛朗 |
出演 | 古川琴音 大下美歩・新恵みどり・若林拓也 廣末哲万 |
スタッフ | 彦坂みさき(撮影)/金子秀樹(照明)/皆川慶介(録音)/泉佳央里(美術)/石原徳子(衣裳)/南辻光宏(ヘアメイク)/菊地健雄(助監督)/平本正宏(音楽) |
© カズモ/群青いろ
上映スケジュール
Director’s Voice
1.映画制作をはじめたきっかけは?
まだ脚本をコンペに応募していた頃、同じ世界観の演者と出会った。監督がいなかったので、交代で監督を始めたのがきっかけでした。
2.影響を受けた作品や監督は?
市川準 デビッド・リンチ 北の国から
3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?
性嗜好障害(小児性愛)者のことを考えると、息苦しいというか、どん詰まりの感覚になる。この物語は肯定でも否定でもなく、問題意識から作ったりもしてない。ただ人として、「……あれ?」ってなったので書いた。
4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?
「テーマを別のマイノリティ(例えばLGBTQ)に変えても構造は変わらないから、そうしてみては?」と、本を読んで貰った段階で、何人かに言われた。幼い女の子の親御さんからは特に。日和ったらそうも出来たけど、変えなかった。なんか声が一つ消える気がしたから。
5.本映画祭での上映が決定した心境は?
このテーマを扱った作品を、上映して頂けることに感謝しています。
6.ご覧になる皆さんへメッセージを
世界的にとか、社会的にとか、問題を複雑化せずに、(もしかしたらほとんどのことが)あなたと私の話なんだと。そんなことが伝われば嬉しいです。