カラーボール

Colorball

2022年/日本語、中国語/日本/29分/ワールドプレミア

解説

映画製作は、社会と密接な関係を持つ芸術活動だと思う。しかし、世の中の急激な変化により、人と人との距離がどんどん離れていくようになってしまった。このよな社会環境の中で、元の創作をどう引き継ぐか、あるいは新しい創作方式をどう始めるか。本作は、映画制作の手法とモキュメンタリーの形式を組み合わせ、この特殊な時期の創造を新たに探求する。

あらすじ

映画が好きで日本に留学した留学生ダンは、志望校に合格するために努力してきた。しかし、新型コロナの世界的な流行により、外界との接触を減らし、家での一人暮らしが増えていった。そのような状況の中で、長い間準備してきた脚本が思うように撮れず、海外での生活が二重に寂しいものになってしまい、混乱と錯綜の中にいた。より良い作品を作りたいが、ボトルネックや自信喪失から抜け出せず、ブレイクスルーを実現できないでいる。こうしてダンは、日々の生活の中で、映画制作と自分との関係を見つめ直し、デジタルとフィルムを含め、自分と作品との間で多様な探究を行うようになる。

監督

談天瑶
2018年に上海視覚芸術学院卒業。2022年に日本大学芸術学研究科映像芸術専攻修了。

スタッフ&キャスト

監督/原作/脚本 談天瑶
プロデューサー 談天瑶、鄧雅文
出演 談天瑶、松島哲也、袁夢
スタッフ 薛天(照明)/張一馳(撮影)/陳巧玲(録音)/袁夢(助監督)談天瑶(美術)/談天瑶(編集)/張霆(劇中画)/陳芃、談天瑶(フィルム撮影)/白浩(録音助手)/王一清(美術助手)

上映スケジュール 7/28 thu – 8/1 mon

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

私は映画の中でさまざまな人生を感じ、映画から多くのことを学びました。また、多くの作品に感動し、救われたこともあります。そして、人の心を動かす力を持った作品を作っていきたいです。たとえごく一部の観客しか共鳴(きょうめい)を感じられないとしても、私にとっては非常に価値のあるものなのです。

2.影響を受けた作品や監督は?

私は大学時代から、是枝裕和監督の作品が大好きで、 例えば、『歩いても 歩いても』や『海街diary』などです。 それも日本に留学して映画制作の勉強を続けたいと思った理由です。また、韓国のホン・サンス監督や中国のジャ・ジャンクー監督も好きで、彼らの作品から深い影響を受けています。

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

新型コロナウイルスの発生により、自宅での生活期間が長くなっています。この間、自分の人生は大きく変化し、自分自身の創造や将来の方向性について、いろいろと考えるようになりました。そこで、映画とモキュメンタリーを組み合わせた別の表現方法で、この時期の私の生活を描き、私の考えや思いを観客に伝えようと考えたのです。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

海外で撮影チームを結成するのは初めてだったので、メンバーとの連携がうまくいくかどうか、少し心配でした。しかし、みんなプロ意識が高く、映画作りに情熱を持っていたので、とても楽しくやらせてもらいました。
また、映画の構成についてもいろいろと考え、最終的にはその時の自分のリアルな思いを伝えることを選びました。クリエイティブにおいて、誠意というのはとても大切なものだと思います。

5.本映画祭への応募動機と選出された心境は?

選出のお知らせを知り、大変嬉しく光栄に思います。この間、私が見てきたもの、考えてきたことを、観客の皆さんと共有し、交流できればと思います。私の映画を見て、少しでも共感していただけたら、私としてはとてもうれしいです。

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

突然のコロナの発生は、撮影だけでなく、日常生活のあらゆる場面で影響を及ぼしていることは確かです。しかし、そのような厳しい環境の中でも、映画への情熱で夢を持ち続け、想像を絶するような様々な困難を乗り越えて創作活動を続け、次々と素晴らしい作品を人々に届けている人たちがたくさんいます。
 「映画によって、人々は三倍も長生きするようである」という言葉を聞いたことがあります。私たちは映画の中で、さまざまな悲しみや喜び、人間の生々しい多様な感情、そしてあらゆる形の生命を感じている。かつては手の届かなかった世界が、映画のおかげでこのような形でよみがえったのです。その表現方法の多様性は、私たちに無限の想像力と可能性を与えてくれ、結局のところ、映画とは感情、人間性、愛についてのものなのです。確かなことは、私たちの生活にはアートが必要であり、創作が必要であり、映画が何よりも必要であるということと考えています。皆様、応援ありがとうございました!ぜひ『カラーボール』ご覧ください。