いちばん逢いたいひと

The One I Long toSee

2022年/日本語/日本/105分/ワールドプレミア

解説

今から13年前、プロデューサーである堀の娘が白血病を宣告されました。それから骨髄ドナーが現れるまでの1年、長くつらい闘病生活が続きました。今の医療ではまだ誰もが助かるわけではない白血病。骨髄移植が必須となる患者も多く、今もたくさんの患者が骨髄ドナーを待ち続けています。この映画を通して「白血病」と「骨髄ドナー」について世の中に広く周知できるよう願いを込めて、丈(監督・脚本)と堀(プロデューサー)がタッグを組み作り上げた渾身の作品です。この映画は白血病を乗り越えた少女と、そのドナーになった男の人生を軸に、「家族のありかた」「命の大切さ」といったテーマをなぞりながら、一人の骨髄提供者によって一人の命が救われるという「命のバトン」という壮大なテーマをドラマチックに描く感動作です。

あらすじ

11歳の女の子、楓は、ある日突然授業中に倒れてしまい、「急性骨髄性白血病」と診断された。幼い楓にとって、抗がん剤治療や放射線治療は過酷でしかなかったが、隣のベッドで同じ病気と闘っている与志だけが唯一の心の支えだった。同じ頃、IT企業を経営する柳井健吾は最愛の娘を白血病で亡くしてしまう。経営者の健吾は仕事を優先せざるを得なかったが、娘を失ったことで、幸せだと思っていた家庭は崩壊へと向かってしまう。家族を失ってしまった健吾にとって、今や骨髄ドナーになれたことだけが人生唯一の誇れることだった。かけがえのない人を失いながら、それでも懸命に生きていこうとする一人の男と一人の少女。異なる人生を歩みながら探し求めた、それぞれの「いちばん逢いたいひと」とは・・・

監督


俳優、脚本家、劇作家、演出家、映画監督、プロデューサー。俳優としては「HOTEL」北山修二役、「ウルトラマンダイナ」ナカジマ隊員など。演劇界ではJOE CompanyとLAPITA☆SHIPを主宰し、ほぼ全作品、脚本、演出を務め、ユニークな発想、緻密な構成、大胆な演出で独自の世界を築き、観客動員を伸ばし全国ツアーも展開、本多劇場や紀伊國屋ホールにも進出する。映画監督として初監督作品は光GENJIの赤坂晃を主演に反社の集団が保育園を経営せざるを得なくなるコメディ映画「7NANA」が順次公開中。当作品「いちばん逢いたいひと」は2作目の作品となる。小説執筆やオペラミュージカルの演出など新たなフィールドへの挑戦も始まっている。現在、宮古テレビとYouTubeチャンネルで初トーク番組「丈熱BAR」を公開中。

スタッフ&キャスト

監督/脚本
プロデューサー 堀ともこ
出演 倉野尾成美(AKB48)、高島礼子、中村玉緒、三浦浩一、不破万作 他
スタッフ 本間光平(照明)/松岡寛(撮影)/山本雅也、猿楽、山中勇哉(音楽)

上映スケジュール

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

親が大の映画好きで子供の頃から家の中は映画で溢れておりました。創作することが好きだったので、少年時代からずっと映画を撮ることが夢でした。
友人の監督に背中を押されたことと機材の進化で、コストが安くなり映画製作に手が届くようになったことで一歩踏み出せました。

2.影響を受けた作品や監督は?

自分が俳優で監督という事もあり、昔からチャップリンをリスペクトし「街の灯」は今でもたまに観ます。
スティーブン・スピルバーグの「激突」「レイダース失われたアーク」
リュック・ベッソンの「グランブルー」「フィフスエレメント」
フェルナンド・メイレレス「シティ・オブ・ゴッド」
アジアでも「インファナル・アフェア」や「恋する惑星」近年はポン・ジュノが好きで「殺人の追憶」など、影響を受けた監督、作品は数知れず。

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

プロデューサーの堀さんからご依頼を受けた時、ご自身のお嬢様が白血病となり、ドナーからの骨髄移植により回復された経験があり映画化を思い立ったことをお聞きし共鳴致しました。
患者とドナーは決して会ってはいけなく、一度の手紙のやり取りしか出来ないそうです。
命のバトンを渡し受け取ったにも拘らず、会ってはいけないという状況が逆にドラマチックに感じました。
会ってはいけないと聞くと会わせたくなるものです。そんな思いが物語には込められております。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

物語を構築するにあたり、嘘だけはいけないと思い、リアリティに拘りました。
患者とドナーが会おうとすることを助長するのは決して好ましくはないのですが、その思いがなければ物語は成立しないので、骨髄バンクの方ともご相談をさせて頂き、どこまでフィクションとして許されるのか、そのせめぎ合いで苦労致しました。
しかし映画としてのエンターテイメント性が失われてしまうことだけは絶対に避けたいと思っていて、その部分は希望通りの映画にはなったかと思います。

5.本映画祭への応募動機と選出された心境は?

実は5年ほど前に映画制作を見込んで、真冬のゆうばり映画祭に足を運んだことが御座います。屋台村なども含めて、映画関係者の皆様や映画祭の実行委員の方々とも親交を深めました。
自分で創作した映画をゆうばり映画祭に出品することが大きな夢の一つでしたので、こうしてオープニング上映をさせて頂けることが、とても光栄に思いますし、震えるほど感動致しております。
本当に有難う御座います。

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

テーマは骨髄バンクのドナーと患者の物語で、医療ものに分類されるかと思いますが、自分としてはコミカルな部分やサスペンス的要素、そして、患者とドナー、二人の数奇な人生を描いたエンターティメント作品を意識して創作致しました。
病院内のシーンも多いですが、決して落ち着かないようにダイナミックな絵創りを意識したので、肩の力を抜いて気楽に映画を楽しんでください。
本日は本作品をご覧になって頂きまして、本当に有難う御座います。