決着

The Payoff

2020年/日本語/日本/26分

解説

「日本の古都・奈良でハードボイルド映画を創ろう」を合言葉に、俳優・加藤雅也と監督・上本聡の二人で企画を発進させ、2020年に完成した短編映画。製作資金を監督自ら集めスタッフ、キャストの協力を得て完成。撮影は「昭和のような空気を持った街」にこだわり、奈良県橿原市今井町の「重要伝統的建造物群保存地区」選定を受けた区域を中心にロケ撮影を敢行。なら国際映画祭2020にてワールド・プレミア上映後、ハリウッドの映画祭 Japan Connects Hollywood2020 にて作品がスポットライト・アワード、加藤雅也が最優秀俳優賞のダブル受賞。続いて第74回カンヌ国際映画祭ショートフィルムコーナーに正式出品。現在アメリカ、カナダ、インド、パキスタンで有料配信中。

あらすじ

時の流れが止まったような静かな町で暮らす一匹狼の殺し屋「私」は、自ら課したルールに従って、世間から隠れるように生きて来た。だがそんなある日、標的の人物を殺して手に入れた封筒を依頼主に受け渡そうとしたところ、突然命を狙われる。その封筒には「私」にとっては巨大すぎる陰謀の証拠が入っていた。彼の生死をかけた数日間が始まった!

監督

上本聡
1971年生れ。早稲田大学卒業。俳優として活動後、監督・脚本家としての活動を開始。2010年、舞台『トーキョービッチ,アイラブユー』脚本を執筆。吉田光希監督で映画化され第 14 回 TOKYO FILMEX にて観客賞スペシャル・メンションを受賞。2014年、映画『本当にあった投稿闇映像 劇場版2』で劇場作品監督デビュー。2016年、深田晃司監督の短編映画『鳥(仮)』アソシエイト・プロデューサーを務め、つづく2018年、深田監督の短編映画『ジェファソンの東』にエグゼクティブ・プロデューサーとして参加。両作品とも数多くの海外国際映画祭で上映・配信されている。みずからプロデュース・監督した短編映画『決着』『追跡』『恋文』の三作品で俳優・加藤雅也とタッグを組んでいる。

スタッフ&キャスト

監督 上本聡
プロデューサー 上本聡、座間淳平
出演 加藤雅也、冨手麻妙、上西雄大、柴田明良、尚玄、カトウシンスケ、秋本奈緒美
スタッフ 根岸憲一(撮影)/吉方淳二(録音・音響効果)

現地上映スケジュール

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

子供のころから映画を唯一、最大の趣味として育ちました。いつしか映画の世界に入りたいと思い、大学卒業後、俳優として活動していました。30代半ばからは自分でコンテンツをクリエイトできるようになりたいと思うようになり、職業として映画ライター、インターネットTVのディレクターをつとめました。40歳すぎてからチャンスを得てある映画制作会社に入社し数年間在籍。その間会社の事業として、40作品近くのホラーDVDの監督・プロデューサーを担当し同時に劇場公開映画のプロデュースにも携わりました。その後自身の本当に作りたい作品だけを作るライフスタイルにシフトしようと、その第1作として今回上映していただく短編映画『決着』を監督・プロデュースしました。

2.影響を受けた作品や監督は?

黒澤明、岡本喜八、クリント・イーストウッド、ジャン=ピエール・メルヴィル、ロベール・ブレッソン。

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

以前から、作家・池波正太郎の描く江戸の暗黒街の世界と、映画『サムライ』そして『ある殺し屋』を融合させたような、自分の生き方を貫く孤高の殺し屋の映画を創りたいと思っていました。お世話になっている俳優の加藤雅也さんにその旨をお話ししたところ「日本の古都・奈良でハードボイルド映画を創ってみては」と提案していただき、企画がスタートしました。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

いわゆる商業映画ではないので、製作費を集める際に壁にぶつかりましたが、友人のプロデューサーたちに「本作を自身の勝負作としたい」と製作意図などを伝えたところ、快く協力してくれました。

5.本映画祭で上映が決定した心境は?

若い頃からあこがれだった本映画祭には、機会があればぜひ応募したいと思っていました。この作品を選んでいただき、本当に嬉しいです!

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

観る方それぞれによって、様々な解釈ができるように作った作品です。登場人物の表情や言葉の裏にあるものを想像しながら観ていただけたら嬉しいです。