お元気ですか?

2021年/日本語/日本/25分/アジアプレミア

解説

コロナで自粛する8歳の女の子と、80歳の大ばあばとの手紙のやり取りを描いた物語です。不安なとき、寂しいとき、誰かに声をかけてもらうのを待つのではなくて、「お元気ですか?」と隣の人に声をかければ、きっと世界は広がってそうして世界が少しずつ繋がっていったらいいなという願いを込めて作った作品です。8歳の女の子の空想の世界をこまどりアニメのようなアニメーションで表現した優しくほっこりとした可愛らしい短編映画です。

あらすじ

コロナにより緊急事態宣言が出されたある日。家で自粛中の沙絵(8歳)のもとに曽祖母の大ばあば(80歳)から手紙が届く。家で一人留守番する沙絵はぬいぐるみのクマのクータと空想の世界で相談しながら楽しく手紙の返事を書いていく。人に会えない寂しさで弱気になっていく大ばあばを励まそうと沙絵は一生懸命手紙を書き続ける。大ばあばからのお返事は素直じゃないひねくれた言葉と共にいつも甘いお菓子が届く。そして大ばあばから今までで一番可愛い便箋で届いた手紙には『死ぬことよりも怖いこと』が書かれていて、沙絵は励ます言葉がわからなくなる。コロナが招いた寂しさの世界にいる大ばあばに沙絵がだす手紙のお返事は…。

映画祭参加経歴/表彰

KIDS FIRST! ノミネート
MONTREAL INDEPENDENT FILM FESTIVAL ノミネート
LONDON SHORTS FILM FESTIVAL ノミネート

監督


黒田早紀
日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業
卒業制作「なないろ」 シネマチュプキタバタ グランプリ受賞

スタッフ&キャスト

監督/脚本 黒田早紀
出演 秋吉ひまり、坂倉球水、山本武子
スタッフ 梶真樹人(照明)
乙幡優(撮影)
和田美穂(音楽)

上映スケジュール 9/16-9/20

9/16(木)00:00〈9/15(水)24:00〉より配信スタート!880円で72時間観放題!ご購入(課金開始)いただけるのは9/18(土)23:59までとなっています。Huluの作品と合わせて“計画的”にお楽しみください。
※ご視聴にはプラットフォームVimeoへの登録とお支払いが必要です。

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

子供の頃、かぎっ子だった私にとって映画は時に友達のようにそばにいて、乗り物のように様々な世界に連れていってくれる存在でした。ピクサーで映画を作るクリエイターが「カウボーイ人形を本物の友達のように話す子供がいる、それが映画を作る理由だ」と言っているのを聞いて、私にとって映画がそうであったように、誰かの心を温かくさせられる存在になれたらいいなと作りはじめました。

2.影響を受けた作品や監督は?

初期のピクサー作品からは多くの影響を受けていると思います。ピクサーで働いていたロニー・デルカルメンさんのストーリー作りに影響を受けて思い出から物語を作りたいと思うようになりました。また、俳優で映画監督の斎藤工さんの映画を届ける活動に憧れて、私は「子供の頃にみた映画は大人になった子供たちの道徳になる」と思っているので子供たちに映画を通して心を育てる活動ができるようになりたいと思っています。作るだけでなく届ける環境作りに興味を持つようになりました。

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

緊急事態宣言が出て世界中の人が同じ恐怖を感じて、世界が大きく変わった時に誰かの心を温かくできるような作品を作りたいと思いました。そしてコロナ渦で初めて緊急事態宣言が出された自粛期間中に、人にも会えない外にも出られない一人暮らしの祖母から言われた「コロナにかかって死ぬことよりも人に会えずにこのままボケて自分が誰かもわからなくなっていくことの方が怖い」という言葉を聞いてこの作品が生まれました。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

コロナの状況下での撮影だったのでスタッフも最小限に抑え、キャストも一人芝居で撮れる物語を考えました。子役の一人芝居は演技やテンションを引っ張っていく相手役がいないので、子役の女の子とのコミュニケーションを大切にして撮影に挑みました。また一人芝居の空間を飽きさせないように、沙絵のいる部屋を1通目を『ひとりぼっちの青い世界』、2通目を『怒りの赤い世界』、3通目を『希望の黄色の世界』で表現し、コロナの状況下でも作りきれる映画を目指して制作しました。

5.本映画祭への応募動機と選外と知らされた時の心境、その後ゆうばりホープ選出の葛藤は?

コロナという世界共通の出来事を通して感じた寂しさや恐怖心を少しでも温かい気持ちにできたらいいなという思いで作った作品だったので、このコロナが日常にいる時期に多くの人に見てもらいたいという思いからゆうばりファンタスティック映画祭に応募しました。選外となり見てもらえる機会を得られず残念に思っていたところにこのような新しい機会をいただけてこの作品が少しでも人の目に触れられることを嬉しく思います。

※ゆうばりホープは惜しくも選外となった中から将来性が光る若手監督の作品を紹介する新カテゴリーです。

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

不安なとき、寂しいとき、誰かに声をかけてもらうのを待つのではなくて、「お元気ですか?」と隣の人に声をかければきっと世界は広がって、そうして世界が少しずつ繋がっていったらいいなという願いを込めて作った作品です。見終わった後に、友達や家族、普段なかなか連絡を取らないおじいちゃんおばあちゃんなど誰かに手紙を書こう、メールをしようと温かい気持ちになってもらえたら嬉しいです。