歌えやトキワザ

Sing! TOKIWAZA

2022年/日本語/日本/77分

解説

舞台は、東京・高田馬場の貸しスペース「ときわ座」。開店当初(2019、20年)の映像記録である。閑古鳥が鳴くときわ座の日常を彩るのは、歌って、喋って、演じて、飲んだくれているアラフィフ。その叫びは、嘘で、本気で、イイ加減で、不安タスティック!自主制作映画『歌えやトキワザ』は、コロナ禍のときわ座より解き放たれた、緊急事態の即興歌劇ドキュメンタリー。草の根エンターテイメントムービーです。

あらすじ

空き家を改装し、コロナ禍直前に開店した貸しスペース「ときわ座」。客の来ない「ときわ座」には店主夫婦の友人たちが集い、そこにはいつも「ご近所の竹重くん」の姿があった。竹重くんはときわ座の応援団長となり、たまたま集った人たちと飲み食いしながら数々のセッションを繰り広げる。「ときわ座の宣伝映像を撮ろう」というのがお決まりであった。そしてコロナ禍。アラフィフたちの即興歌劇は続く。それは、時に熱く!激しく!くっだらない!宴であった。

監督

歌川恵子
東京・高田馬場に生まれる。神奈川にて育つ。多摩美術大学で映画作りを習い、自主制作を始める。2016年、パートタイマー保育士になる。2019年、高田馬場にて貸しスペース「ときわ座」を立ち上げ。2021年、久方振りに自主映画作りに挑む。50歳。2022年、『歌えやトキワザ』を完成させる。

スタッフ&キャスト

監督 歌川恵子
出演 竹重芳徳
ときわ座オールスターズ
スタッフ ときわ座オールスターズ(撮影)/須賀穣介(編集技術)

上映スケジュール 7/28 thu – 8/1 mon

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

絵や文章はかけないけれど創作活動は子どもの頃から好きだったので、親に頼んで映像コースのある学校へ行かせてもらいました。CMとかテレビが好きでそんなイメージで入学したのですが、そこが自分で映画を作るところだった。しかも8ミリや16ミリフィルムで。商業映画もろくに観ておらず、自主映画を作るなんて考えてもみなかったのですが、そこで初めて映画作りをしました。

2.影響を受けた作品や監督は?

1990年代の自主映画
ジェーン・カンピオン監督
青柳 拓監督

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

どちらかと言うと消極的な気持ちで「ときわ座」という貸しスペースを始め、只々宴会に明け暮れながら、この小さなコミュニティーの有様を撮りためていました。ときわ座店主である私は、2021年の夏、その素材でドキュメンタリー映画を作ろうと決意。映画『東京自転車節』を観たのが大きなきっかけです。上映されたポレポレ東中野で、青柳拓監督と村上賢司さんとのトークショーを聴き、「折角、コロナ禍に記録した【貴くてアホらしい映像】があるのだから映画にしよう!」と思い至り、作り上げました。主演の竹重くんは即興で歌を紡ぎ出します。次にどんな言葉が出てくるのかわからない。その緊張感、切実さ、そして何よりくだらないというのが魅力的だと思いました。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

困難は、デジタルに弱いとういこと、久し振りの作品作りで浦島太郎状態だったことです。友人須賀くんの全面的サポートが無ければ出来上がりませんでした。ありがとう友よ!

5.本映画祭への応募動機と選出された心境は?

27年前、第6回のゆうばり映画祭に大学の同期と参加させていただきました。品田雄吉さん(恩師)と羽田空港で一緒になったり、会場では敬愛するみうらじゅんさんに雑紙の裏(なんて無礼)にサインをいただいた思い出があります。久し振りに自主映画を作れたという感慨から、再び応募してみようと思い至りました。しかし、このような作品を見いだして下さるとは。恐るべし!ゆうばりファンタ。北の国からの発進!とても嬉しく思います。

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

この作品には上品ではないセリフが多々出てきます。説明も案内も少なく、大変不親切なドキュメンタリー映画ですが、酔いどれトリックスター竹重くん、そしてときわ座オールスターズの姿を、最後まで見届けていただけると嬉しいです。観る方の感性によって補完され、この映画が更に解き放たれるのを願うのみです。それにしても、生まれた場所である高田馬場で貸しスペースをやるなんて。映画を撮り、北の国から配信されるなんて。ファンタスティックだーサードプレイスという「場」の妙から生まれた映画『歌えやトキワザ』をどうぞよろしくお願いいたします。