焼け石と雨粒

Burnt stone and raindrops

2022年/日本語/日本/75分/ワールドプレミア

解説

母親としか深く関わってこなかった青年・晶は同級生だった沙月と会って、沙月を知っていく内にこの人なら自分と関われるのでは、と思うが現実は甘くなかった。晶はそんな自分の劣等感を爆発させていく……。

あらすじ

フリーターの氏田晶。再婚した母親のあかりと晶は休日ネットカフェで過ごす友達のような親子。晶の好きな人は近所のスーパーの店員、清水。晶は清水にどう近づいていいか解らずストーカーをしていた。晶は高校の同級生で美大生の沙月に連絡を取り、清水の事を相談する。次第に沙月といっしょにいたいと思い始める晶。しかし、晶と沙月はそれぞれの過去を振り返り、そして二人の関係に決定的な出来事が起こる。

監督

櫛田有耶
1994年生まれ。福島県出身。日本映画大学に入学し脚本演出コースへ。卒業制作で「深爪」を脚本・監督。同作が第3回アジア大学生映画祭 で上映され、J:テレにて1ヶ月放映される。長編は本作が初。

スタッフ&キャスト

監督 櫛田有耶
脚本 櫛田有耶、細井健介
出演 佐野弘樹、比嘉碧、美智、福田雄一、小池首領
スタッフ 木村洸太(撮影照明)/コーノ(音楽)/高野悟志(助監督)/青柳拓、岩井蒼一郎、平脩人、大野健志郎(録音)/榎本雪子(編集)/武田奈々(音響)

上映スケジュール 7/28 thu – 8/1 mon

Director’s Voice

1.映画制作をはじめたきっかけは?

高校生の時に「その男、凶暴につき」を観て、こんなの今まで観たことがない!と映画にハマっていき、「ナポレオン・ダイナマイト(当時のタイトルはバス男)」を観て、自分みたいな人間を表現してこんな面白く出来るんだ!自分もやりたい!と日本映画大学に入りました。そこで色々な仲間と出会い、今があります。

2.影響を受けた作品や監督は?

「キッズ・リターン」までの初期北野武作品は高校時代から自分にとって大きな影響を与えています。大学を卒業して日雇いバイトに明け暮れていた頃に観返したスコセッシの「ミーン・ストリート」、ガス・ヴァン・サントの「マイ・プライベート・アイダホ」も僕が自己表現をしていく上での指針となった大事な作品です。映画ではないですが、岡村靖幸の男の子の一方的なLOVEの世界観も惹かれます。

3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?

2019年の冬に僕が失恋して街中で大暴れして自暴自棄になっていたところに、いっしょに脚本を書いた細井からこれを撮るべきだと声をかけてくれてスタートしました。細井曰く僕と母親との関係が変わっている、他人と密接に関わってこれなかった、等自分が唯一映画に出来るかもしれないと思ったエピソードをベースにフィクションを交えながら作っていきました。

4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?

まず、長編の自主映画を撮るのが初めてでどうしていいか分からない事に直面する事が多く、スタッフ、キャストの皆さんには大変迷惑をかけました。そして、予算。後もう少しの所で、自分が用意していたお金が尽きてしまい、お金を借りる事に……。自分の気持ちを優先して、脚本が出来てすぐインしようとなったのですが、次はちゃんと準備をしっかりしてから挑もうと考えています。

5.本映画祭への応募動機と選出された心境は?

友人夫妻が夕張の隣町に住む予定と聞いていたので、当たればいいなあと思いながら応募しました。一応選外ですが、何かに選ばれる事がはじめてなので、メールを貰って一人アワアワしてしまいました。

6.ご覧になる皆さんへメッセージを

他人と関わるのが怖かった事、初めて他人に触れた事、裏切られて怒りに震えた事、そういった僕自身の感触を主人公・晶役の佐野弘樹君が見事に演じてくれました。皆さんが見終わってどんな気持ちになるのか。不安ですが楽しみです。